家庭教師バイトで学歴は重要？

家庭教師アルバイトに関して、「低学歴だと家庭教師バイトはできない」、「家庭教師バイトに受験経験は必須」などというような認識をしている人も多いかと思います。家庭教師アルバイトをするのに、学歴や受験経験は本当に必要なのでしょうか？この特集では、みなさんが疑問に思うことの多い学歴と家庭教師アルバイトの関係について、時給の話もふまえながら説明していきます。

「高学歴でないと家庭教師はやれない」は嘘

最初に結論を言いますと、「高学歴でないと家庭教師バイトに採用されない」というのは全くの誤解です。家庭教師アルバイトの選考で、学歴が良くないからといって不利になることは基本的にはありません。募集要項で大学生・大学院生であることを条件にしている家庭教師会社はありますが、大学名で選別されることはほとんどないと考えて問題ありません。

家庭教師アルバイトで指導する生徒は、国語・算数の基本を教えて欲しいという小学生から、難関大医学部に合格したいという上位新学校の高校生まで様々です。そのため、小・中学校の義務教育で学ぶ基本学習の内容が、ある程度理解できている人であれば、家庭教師アルバイトで。家庭教師会社に登録後、自分の科目の得意不得意や、担当したい生徒の学年を伝えることで、指導レベルに応じた生徒を紹介してもらえるので、自分の学力で指導できるか不安という人も授業に関して心配する必要はありません。

むしろ、頭が良いから家庭教師アルバイトとして適性があるという訳ではありません。高学歴の学生さんの中には、学校の授業や受験勉強で基本的につまずいたことがないという人もいるかもしれません。そのような人は、非常に難解な入試問題の指導などにも対応できるという強みがある反面、初歩的な問題で詰まったり、単語がうまく暗記できないという生徒の気持ちをなかなか汲み取ってあげられないということもあります。教え方に関しても、「この程度のことは説明しなくても分かるだろう」と自らの知識を前提に進めてしまうと、自分の認識とは裏腹に生徒は全然分かっていないということにもなりかねません。勉強に苦労した経験があるからこそ、分からない問題に苦しむ生徒の気持ちを理解し、適切なアドバイスができるのだと考えてください。

学歴によって時給は変わるのか？

「学歴が低いと時給も低くなってしまうのでは？」と思っている人も多いと思います。事実として、家庭教師会社によっては高学歴の学生アルバイトには高時給を支払い、報酬の面で優遇しているところもあります。しかし、だからといって、高学歴でない場合は必ずしも時給が低くなるという訳ではありません。

一般的に、大学受験戦争にどっぷり浸かり、東大や医学部をはじめとする学校に進学した人は、自らの知識や経験を活かして難度の高い受験を志している生徒の受験対策指導も受け持つことができます。したがって、「かけ算を勉強するような小学生」から、「独立２変数関数を勉強する東大受験生」まで幅広い層の生徒を担当できる為、家庭教師会社にとっても優秀な人材とみなされ、報酬も高くなると考えられます。

ですから、単に学歴が高いと他の人より２００円時給が高くなるという訳ではなく、指導できる生徒の幅が広ければ広いほどその人の時給は高くなると考えることができます。大学受験に成功したという経験がなくても、高校生をしっかり指導できると家庭教師会社に判断されれば、相応の報酬をもらえると言えるでしょう。

また、家庭教師アルバイトで最も重要なのは、学歴や受験経験、豊富な知識ではなく、言わずもがな生徒と適切なコミュニケーションがとれるかどうかです。

家庭教師の指導を求めている生徒の中には、学校で教わる授業がつまらないから楽しく学べる環境を提供して欲しいという生徒が少なくありません。そのような生徒に対して、学校で繰り広げられているような、知識を一方通行で伝授する授業をしても満足してもらうことは難しいです。マンツーマンという家庭教師の特性を存分に活かし、生徒の心をひきつけるような楽しい授業をする為には、生徒の話を聞きだし、それに対して生徒目線で返答してあげられるコミュニケーション能力が必要です。しばしば、自分の進めたいようにレベルの高い授業を淡々としてしまう人もいますが、これでは学校のつまらない授業と大差ありません。生徒が意欲的に取り組めるように授業内容を工夫して、時には勉強と関係のない話も織り交ぜながら、生徒との距離感に気を配って指導することが大切です。

満足度の高い授業をすることができれば、もちろん先生の評価も上がります。家庭教師会社としても、評判の良い先生にはさらなる活躍を期待しますので、報酬面で相応の評価をします。スタート時の時給が低くても、実績を積んで生徒の信頼を獲得していくことで、時給はどんどん上げられると考えてください。

いかがでしたでしょうか？家庭教師アルバイトで重要なのは、あくまで「生徒目線に立って教えられるか」であって、マニアックな知識や難解な解法を教えられることが大切という訳ではありません。「勉強に困っている子どもたちのお手伝いをしたい」という素直な気持ちさえあれば大丈夫ですので、家庭教師アルバイトを始めるか迷っている人は、学歴や受験経験で引け目に感じることなく、積極的にチャレンジしてください！